みをつくし料理帖
2~3年前にたまたまNHK版を観たんだよね。
黒木華さん主演のやつ。
ほんわかホッコリした気持ちになるドラマだったので映画も観てみたいなぁ~と。
松本穂香ちゃんと奈緒ちゃんだしね。
可愛らしいじゃん、ふたりとも。
冒頭から料理の大写しw
鍋で食材が煮込まれておりグツグツグツグツグツグツ………音が良い。
全体的にBGMが控えめで、程よく効果音が入ってくる。
なんつーの? 生活音って言うの? 自然音かな?
音楽で心境やシーンを表現するのではなく、食材を扱う音、お玉を置く音、鰹節を削る音、暖簾をかける音………
料理人が心を込めて調理をしているのが伝わってくる。
普段からテレビドラマをよく観ているが、年齢のせいか時々BGMの音量で肝心のセリフが聞き取れないことがある。
そのシーンを盛り上げるための音楽だが役者さんが何を言っているのかわからないw
でもこの映画は耳が幸せになった。
音楽だけではなく、蝉の声や落ち葉を踏む音で季節を、雨音や風音で天気を思い浮かべることが当たり前のように、小虫の羽音、着物が擦れる音、かんざしを挿す音、草履で歩く音などなど普通に当たり前に聞こえてくる音が聞こえると、あたかもそこにいるような感覚になった。
私は観劇には興味が無いのだが(いくら好きな役者さんの舞台でも)、そういう当たり前の自然音や環境音も含めた空間が丸ごと楽しいのかもね、と思った。
そう思っただけで、私が「観に行くぞ!」となるにはハードルが高いけどw
私の出不精に勝てる物事はあまりないからね。
自宅 > 観劇
自宅 > 外食
自宅 > 映画館
自宅 ≧ 近場の映画館 + ATMコーナー + 100円ショップ + 外食
*外出の目的は3つ以上が理想である
さて、映画映画www
この「みをつくし料理帖」の原作は高田郁さんの時代小説で、1800年頃の江戸が舞台。
少し心配していた水害の描写は短い抽象的な表現だったので辛くなかったし、南総里見八犬伝の曲亭馬琴をモデルにした戯作者が登場したり、澪が房州流山の酒屋の白みりんを使ったりと勝手に親近感が湧いた。
また、ミシュランガイドみたいな料亭番付があったり、芸能人みたいな人気の遊女ランキング、流行りのスイーツを求めて店先に並ぶのと同じように江戸時代の人たちも流行りの甘味を食べてたのね~など、現代と200年前との共通点を見つけて楽しくなった。
私が憧れている「私が作った料理を食べて元気出して!」を言う女性が主人公。
うらやましい、言ってみたいw
毎週調理して母にデリバリーしているが、残念ながらそんな素敵なことを言えるほどの味ではない。
ああ~「私が作った料理を食べて元気出して!」って
言える人になりたかった人生だったわぁ。
「好きこそ物の上手なれ」って言うけど好きじゃないからね、仕方なくやってんだから上手になるわけがない。
料理人ってすごいよねーお金をいただいて技を提供してさ「美味しいよ!食べていって!」って。
私なんか技も気持ちもないのにお金をいただいて調理してたことがあったなぁ。
グループホームの管理者をやっていた時、キッチンスタッフの人手不足で仕方なく2ユニット分の食事を作っていたことがあった。
その時キッチンのおばさんスタッフに「ぷちこさん、長なのにキッチンに入るなんて度胸ありますねぇ」って真顔で言われて、感心されたのかバカにされたのか理解できず「オマエらが新人をいびって辞めさせなきゃ私がキッチンに入ることは無かったんだよ!クソが!」と思いながら調理をしていたという事実。
そんな気持ちで作った料理が美味しかったはずがない。
ヽ(`Д´)ノうおー!映画から離れてるけどもういいや!
料理ってのは「美味しく食べてほしい」という気持ちで作るのであって、どうしたらより美味しくなるか考えながら調理するわけだ。
それを「クソが!今日も終電かよ!」って。
介護サービスの裏側なんてこんなもんだったよ、今は知らんけど。(注:私の視点です、あしからず)
なんでもやりましたよ、ええ。
やらざるを得ない立場だったからね、鬱病にもなるでしょうよ。
普段このあたりの記憶は箱に入れて鍵をかけてるんだけど鍵が壊れちゃったー♪
不祥事を起こした有名人が介護の仕事を始めるのは罰ゲームなのかな?w
介護現場の裏側って暴露本でも書くか?
ネタはある、けど個人情報保護法とか損害賠償問題に発展すると怖いから書かない。(Yes!! 匂わせ!)
はぁ~でも書くとスッキリするから問題にならない程度に小出しにしようかな、また鍵が壊れたら。
はいはい忘れてませんよ、みをつくし料理帖。
ふたりの女性の友情物語でもありまして、離れ離れになっていても思い合い、料理を通して奇跡的なことが起きるという。
゚+.゚(´▽`人)゚+.゚ステキ♪
お互いで「親友です」って言い合えるなんてどういうことなんだろう?
心を許すってことなら私は誰とも親友になれないし、なりたくない。
女性同士の友情って憧れるけど、現実的に冷静に自分のことを見つめると………苦痛w
「他人を受け入れて自分をさらけ出す」となると苦痛でしかない。
実際にこの映画が縁で、松本穂香ちゃんと奈緒ちゃんは親友と呼べる関係になったらしい。
すごいね。
この映画は、私の憧れが詰まっていて心地良い映画だった。
おしまい。