母への気持ち
私の両親は若い頃から喧嘩ばかりしていた。
母は私に、父への憎しみや恨みを言って聞かせ、私も実際に暴力をふるう父を見ると「父が悪いヤツなんだ」と思って育った。
子供ながらに「離婚をしたほうがいいのではないか」と言ったこともある。
その時、母に「アンタ達のために離婚しない」と言われたのだ。
ところが、大人になり結婚をして子育てと仕事、そして離婚と再婚を経験すると、父だけが悪いヤツではない!と理解できたのだ。
母の心をいっぱいにしていたのは、私達子供ではなく、自分の思いどおりにならない憎い憎い夫だったんだ!
金子みすゞの「こころ」という詩がある。
お母さまは大人で大きいけれど、お母さまの おこころはちいさい。
だって、お母さまはいいました。ちいさい私でいっぱいだって。
私は子供で ちいさいけれど、ちいさい私の こころは大きい。
だって、大きいお母さまで、まだいっぱいにならないで、いろんな事をおもうから。
私は母にマインドコントロールされていたのか。
今の私には、母を受け止める器がない。