ダイナー
「ザ・ファブル」に続き殺し屋の映画だが、これはたまたまで、殺し屋の話しが好きだというわけではない。
ダイナーの予告編映像を観た時「さくらん」の妖艶な日暮を思い出した。(ヘルタースケルターは観てない)
蜷川実花監督の特徴的な色使いは嫌いではない。
彼女にかかれば野菜もハンバーガーも妖しくなる。
このダイナーの最初と最後にメキシコの死者の祭りの映像が流れる。
原作にはないものらしいが、私が鬱病になった時にこの死者の祭りの色彩が心地よくて、リビングのカーテンをそれぞれ色柄の違うものに取り替えた。
病んでたなぁwww
理由はわからないが、いつもゴチャゴチャした柄や鮮やかな色に囲まれていたかったのだ。
主人公の女の子もそんな気分なのだろうか?と自分と重ね合わせてしまった。
その主人公の子、悲しい過去があり「自分は誰からも必要とされない、誰も信じないから誰からも信じられない」というドン底人生に絡め取られていたのだが、死者の祭りを知って這い上がろうと一大決心する。
ネガティブ思考の人が願望を持つと強さが出てくるんだなぁ。
生死の境目に立たされたら誰でもそうなるかw
「何だ、けっこう図々しいじゃん頑張れ!」って感じ。
「殺人犯役ばかり演じている」と自虐発言した藤原竜也さん。
今回も個性的な元殺し屋の天才シェフだ。
現実世界に殺し屋が存在するの?と思う私は、殺し屋にも情というものがあるのかーへぇーっと感心してしまった。
料理にはアガペー注入だしね。
小説原作の実写映画で、殺し屋専用のダイナーってところからイカれた映画だとわかる。
登場人物は全員人殺し。
名前の紹介も出るがフォントが特殊で読めなかったw
風貌もイカれている、いかにも怪しい。
今度は「現実世界に殺し屋が存在するなら見た目は普通の人なんだろうなぁ」と思った。
イカれた映画とわかっていながら何故かそんなことばかり考えていた。
怪しい風貌の中の美しさNo.1は真矢ミキさん演じる男装の麗人。
黒いスーツとハットにオッドアイ。
身のこなしやアクションもさすが! 美しい!
土屋アンナさんも綺麗だけど、真矢さんは本領発揮だ。
印象に残ったのはやっぱり窪田正孝さん演じるスキンかな。
原作では一人一人の過去を含めたパーソナリティーの紹介があるのかもしれないが、映画ではその深掘りがなかった。
カウボーイとその彼女は冒頭だけだったし、大暴れしてた殺し屋たちも呆気なく殺られたし、キッドも菊千代には手も足も出なかったし、東西南北のトップたちももっとドロドロするかと思ったらアッサリ逝った。
謎解き的なものもなく、騙し騙されの裏切りもなく、殺ったと思ってたのに実はまだ生きてたー!\=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)/怖いー!キャー!とかもなく、さてさてこの映画はどんな映画?かと言うと…………
ネガティブ女子が生きがいを見つけて愛を手に入れるハッピーエンドな映画でしたー♪
めでたしめでたし。