東日本大震災
あの日、ビルの13階にあった職場で仕事をしていた。
とっさにデスク下に潜り込んだ。
低い目線上に見えたのは、大きく前後左右に動く複合機と倒れて土がこぼれ出た観葉植物。
揺れる音、落ちる音、倒れる音、壊れる音、悲鳴。
止まらない、終わらない、まだ揺れる。
隣のグループのデスクが滑り台のように斜めになり、パソコンや電話が流れていくのが見える。
生まれて初めて死を意識した。
ダンナ以外の家族の無事は確認できた。
ワンコ達も無事。
50km余り離れている自宅に帰り着いたのは、それから12時間以上経った明け方だった。
たくさんの人達の、つらい、つらい日々の始まり。