誰かのために頑張ること

誰かのために頑張るには私が私を大切にしなきゃいけないことに気がつきました。仕事人間だったので家庭での記憶が所々抜けています。もう忘れないように日々を記録します。

損か得かを考えたら、得なほうがイイに決まってる。
結局自分に返ってくるなら、誰かのために頑張ろうかな…と、自己中に尽くす主婦のブログ。

台風15号にやられました①

いや~まいったね。

AirRaceの日の夜から台風15号に暴れまくられた。

凄まじい暴風雨で、深夜に仕事が終わって帰宅途中にはすでに大きめの木の枝が道路の真ん中に落ちていた。


一晩中2階の寝室が地震のように揺れ続け、当然眠れるはずがないので2階の窓からしばらく外を見ていた。

外の景色が見えなくなるほど窓ガラスに雨風が叩きつけられて「うわぁー洗車機の中みたい」と思っていたら、お隣さん宅の灯りが一斉に消えた。

「あ、停電だ」

そのあと2~3回点いたり消えたりして、とうとう完全に停電してしまった。


それから4時間後、ダンナが眠っている私の部屋に来て「ぷちこ!停電してるよ!」とカーテンを全開にした。

台風一過、こりゃまたギラギラ暑そうだ。

「知ってる………カーテン開けたってことは起きなきゃダメ?」と聞くと「あ、いや。良い天気だからさ」と、またカーテンを閉めて部屋から出て行った。


「さて、どうするか………」まずは母の安否確認かな。

ちょうど今日ムスメと私は仕事お休みだ。

う~ん何か持って行ったほうがいいかな、でも夕方くらいには復旧するっしょ。

とウトウトしながら考えていた。


しばらくウトウトしてから起きるとダンナが何やら動き回っていた。

ダンナ「見て見て!思いついて繋いでみた」

あ、そうか太陽光発電!

ダ「これで冷蔵庫は守られたぞ」

私「素晴らしい!ママの安否確認ついでに冷凍食品も救出してこよう」


我が家の被害は、金のなる木の鉢が倒れたのとウッドデッキの手すりが落ちたのと庭の木が3本倒れていたくらいのものだったが、そのうち1本がお隣さん宅の屋根にかかりそうになっていた。

断水していなかったのが不幸中の幸いだ。



しかし、どんどん気温が上がってきており母の様子が心配だったのでウチのことは後回しにして母宅に向かった。

信号も止まっているので、みんな恐る恐る譲り合いながら車を走らせている。


母宅も停電していたが断水しておらず、庭の収納ボックスがすっ飛んで柵に引っかかっていたくらいのものだった。

私「引っかかって良かったね、お隣さんの車にでもぶつかってたら大変だったわ」

母「こんなに酷い風やったんやね、寝とって気がつかんやった」

ダンナが収納ボックスを元に戻し、中にコンクリートブロックを入れて重石にした。


私「停電でエアコン使えないんだから窓開けて水分摂ってよ!暗くなる頃には復旧すると思うけど」

それから冷凍食品を我が家の冷凍室に避難させるため、袋につめて帰宅した。


太陽光発電のおかげで、冷蔵庫と扇風機2台も動かせてまずまず快適。

スマホの充電もできる。

だがネットの接続が不安定で情報収集がままならない。

とりあえず非常用持ち出し袋から父の形見のポケットラジオを出して聞いていた。


ダンナは車で出かけた。

ちょうどガソリンを満タンにしていたので心配はなかった。


暴風雨で眠れなかったので睡眠不足だったが暑くて昼寝どころではない。

「やっぱエアコンないと暑いよ~ネット繋がらないと暇~」とウダウダしているうちに、どんどん時間が経っていった。

「これ、今日中に復旧しないんじゃ………?」

急に不安になってきた。


非常用持ち出し袋から手回し発電ライトを取り出し、お仏壇用のロウソクとチャッカマン、携帯用バッテリーなど必要な物をリビングのテーブルに集めた。


薄暗くなってくると扇風機が止まったり動いたりし始め、ついに風が来なくなった。

私は勝手に、暗くなる頃には復旧するだろうと考えていたので母宅の懐中電灯の確認をしてこなかった。



電話は繋がらない。

ダンナが帰ってきたので、母宅の鍵とLEDランタン、電池を持って車に乗った。

信号は止まっているので自車と他の車のライトしか灯りがない。

走っている車も少なかった。


母は早々と眠っていた。

毎晩、眠剤を常用している。

「懐中電灯あるけど点かんのよ」と言うので持ってきた電池に取り替えてみたがダメだった。

夜中トイレに起きるのでLEDランタンを寝室とトイレの間の床に置いて母宅を出た。


さぁ帰宅!と思いきや、ダンナが「ちょっとこっち方面行ってもいいかなー?」と私が返事をする前に自宅の方向と反対側にハンドルをきった。

昼間も出かけていたが、ダンナは街中の被害状況を見て回り写真に収めているのだ。


普段から街中の写真を撮り「見て!あそこが今こうなってるんだよ!」とか「ほら!こんな写真が撮れたよ!」と私に見せてくるのが日常。

「あ~早く帰りたい」と思いつつ真っ暗な外に目をやると道路脇で何かが動いている。


通り過ぎる瞬間に目を凝らして見ると、走っている車に向かってノボリを振っている人だった。

私「お弁当って書いてる!」

ダンナ「えっ?」

私「お弁当って書いてあるノボリを振ってる人がいたよ!」

ダ「おー!行ってみよう!」


車をUターンさせてノボリの人の所へ戻った。

ダ「お弁当あるんですか?」

男性「はい、ひとつ500円です!どうぞ!」



暗い店内に、灯りを置いたカウンターで作業をしている姿が見えた。

ネットが繋がれば、Twitterでこのお店の紹介ができるのにー!

復旧は進んでいるのだろうか?

被害はどんな状況なんだろう?


ロウソクの灯りで食べたが、おかずをひとつひとつシッカリ認識して口に入れないと何を食べているのかわからない。

以前、視覚障害者への食事介助を学んだ時のことを思い出した。



睡眠不足に加えて暑さで体力を奪われ続けており、疲れているはずだったが眠れなかった。

窓を開けていても風は全く入ってこない。

「暑いなぁ、明日には復旧してほしい………」とベッドに腰かけていると、窓の外がぼんやり明るいことに気がついた。



お月様って、こんなに明るいんだなぁ。