終戦の日
この書類のコピーをくれた お義父さんも今年永眠した。
いくらどんなに苦しく悲しい出来事でも、過ぎ去った、実感のないことは興味の対象になりにくい。
少し前の私のように、敢えて目をそらすこともある。
新型コロナウイルス蔓延で人生が変わった人たちの話しを たくさん見聞きしたのは、ここ数年のことだよね。
あんなに不安だったのに、記憶が薄れている私がいる。
忘却は正常な生理機能だそうだ。
シナプスが弱化しない脳を持つと一度覚えたら忘れないらしいが、過去と現在の区別がつかなくなる。
記憶が薄れるから変化を感じられる。
だから忘れることを悲観することはないわけだ。
毎年8月15日に、亡くなったお義父さんがくれた書類を読んで、思い出して、合掌する。
ご冥福をお祈り申し上げます。