母はあれから毎日消毒するために通院している。
ダンナがいる時はダンナが2人乗りの車で母を送迎し、私は徒歩で自宅~病院往復。
ダンナがいない時は私がバスで母宅へ行き、一緒にタクシーで病院へ。
帰りは母をタクシーに乗せて、私は徒歩で帰宅する。
「そうだ、わざわざバスで行って一緒にタクシーに乗って来なくても、私がタクシーを呼んで母がひとりでタクシーに乗って来ればいいんじゃん!」と気づいた。
母は「ひとりで乗るの怖いなー」などとふざけたことを言っていたが、迎えに来たタクシーに乗りこんで行き先の病院名を伝えるくらいやってくれ!やれ!
ということで「明日はひとりでタクシーに乗ってきてね」と言い聞かせ、別れ際にも「明日は幼稚園前(いつもタクシーに乗る場所)9時半ね」と念押しした。
ダンナの話しでは、その時の車の中で「明日は幼稚園の所に9時半」と言っていたそうだ。
口頭だけでは心配なので当日朝に「T医院 タクシー幼稚園前9時半」とメールをしようと思ったが………ひらめいた。
!【ひとりでできるかな?タクシー乗車編】!
タクシー会社に電話をするのは私ですからね、母は乗って行き先を伝えればいいだけだ。
心配ポイントは病院名を正しく伝えられるか。
母は4ヶ所の病院に通院しているので緊張のあまり病院名がゴッチャになってしまわないかが少し不安だったが、何かあればタクシー会社から私に連絡が来るので問題ない。
母よ、ひとりで病院に来れるかな?
私は9時25分頃にタクシー会社へ電話し、幼稚園前に行ってもらうよう手配した。
そして私も徒歩で病院へ向かった。
歩きだと道端の花を愛でることができる
コンクリートの隙間からも逞しく
病院に到着してすぐ、タクシー会社から電話がかかってきた。
「うわー!ダメだったか!」と思い電話に出ると「幼稚園前に行ってるんですけど誰もいません!」と。
え?行き先がわからないどころか本人不在w心配ポイントがズレていた。
謝罪し、とりあえず一旦キャンセルをお願いして母に電話をしてみると………10コール程して「もしもーし!」と元気な声が聞こえてきた。
私「どこにおるん?」
母「家!今から出ようと思っとったとこよ」
私「あ~時間を間違えたんやね、9時半に幼稚園ち言うたやん」
母「えっ!10時かと思っとった!今からすぐ行くけ!」
私「はいはい、じゃあもう1回来てもらうから」
私は再度タクシー会社に電話し再度謝罪し再度依頼した。
状況をわかってくれたタクシー会社のかた、ありがとうございます。
その後、母は無事に病院に到着しお互い何も言わず受付けをすませた。
「謝らない」でお馴染みの母(私もだw)だとわかっているのでそれでいい。
待合室の椅子に座ると母は「10時やち思っとったよ」と一言。
私「どっから10時が出てきたんかね」
母「………」
母は多少ショックだっただろうが、このタクシー実験で手を貸すポイントとタイミングがわかった。
去年の夏前くらいから食欲が出てきて少しだが意欲も感じられるようになっていたが、自分で考えることを避けていて受け身がすぎる。
これでは今できることも、どんどんできなくなっていく。
我が家の車が故障して不便極まりないが、普段確認できない母の現状を把握できたことは思わぬ収穫に繋がった。
車が好きなダンナは楽しみでワクワクしながら過ごしているが、私は車に興味がないので車選びも手続きにも時間がかかるのが気に入らないw「車買うってめんどくさーい」とKINTOのCMさながらのセリフを吐いている。
まだ暫くはこの状態が続くそうなので、ケアマネさんに母の連日の通院について相談をしている。
だって5分足らずの消毒にタクシー代往復4,000円もかかるんだよ、私が払うわけじゃないけど。
1週間程度の通院ですむと思ってたんだけどなー。
母が入浴できるようになる日はまだまだ先らしい。