国立歴史民俗博物館
7日までの企画展示は「デジタルで楽しむ歴史資料」
この企画展示は、パソコンやスマホなどのデジタル技術を利用して様々な形で歴史資料を楽しもう、という催しである。
歴史資料を未来に伝えていくためのデジタル技術を、今回主役として取り上げたということだ。
もう7日までの企画展示なので、少しだけ詳しく紹介してみる。
まずはデジタルで楽しむ絵画資料。
デジタル技術を使って復元した「洛中洛外図屏風」の上を、屏風の登場人物達が歩き回って案内してくれるバーチャル観光案内。
次に江戸名所見比べコンテンツ。
江戸を描いた、時代の違う3枚の絵図を見比べるために、同時に同じ所を拡大して見られる。
視点はほぼ変わらないが、時代や描かれた目的によっての細かい部分の違いが面白い。
デジタルで解き明かす資料の謎。
例えば正倉院文書は、作った書類が不要になった後、その紙の裏に別の文書を書いている。表裏を見比べながら自由に拡大して覧ることができる。
また、錦絵をデジタルカメラで撮影したデータで色の分析をする。
デジタルで楽しむ工芸資料。
小袖資料、小袖屏風、蒔絵万年筆、雅楽器をデジタル技術で楽しむ。
歴博3Dキャラクターの「もみちゃん」に、江戸時代の小袖を着せて踊らせたり(初音ミクのMMD)、蒔絵万年筆を画面上で自由に動かして3Dで見たりできる。
デジタルで広がる歴史展示の可能性。
景観の復元、古い町並の再現、デジタルのサイコロを使って江戸時代のすごろく遊びなど。
長野県の小諸城などの絵図から復元して、3DのCGで城の中を歩けたりと興味深い。
デジタル技術のおかげで歴史資料の見方が変わるし、深掘りできるんだなーと感心することしきり。